13番目の恋人
社員食堂。
一緒に食事を取る大宮が秘書室の園田さんに呼ばれたことで、俺も必然的に同じテーブルに着いた。そこには、園田さんのとなりに香坂さんもいた。
あまり話しを聞いてはなかったのだが、園田さんは、どうやら香坂さんに、もう少し社内の人間と交流させたいらしい。
「室長、見張って下さいます?」
不意にそう言われ、普段なら“若い人達だけで”何て無難に断るのだが、なぜだか行ってみようかという気になった。
いいか、たまには……。社内の、しかも、行きたい者だけが集まる、ゆるい飲み会に見張りなんて実際にはいらないだろうことは、わかっていた。
俊彦、それから、園田さんにしても、俺に彼女を俺に頼む表情は真剣で、俺の見立てが正しければ、香坂さんは……少し、人との関わりが苦手ということだろうか。仕事には問題がない程度なのだろうが。
同期の大宮とはほぼ初対面らしかったが、楽しそうに話している。これも、大宮側の性格によるものだろうか。コミュニケーションに関しては、彼はとても秀でている。
いや、あのリストに入っていたくらいだ。コミュニケーション能力に限らず、彼を悪く言うような人はいないだろう。
彼女の恋人候補としてお勧めの男だ。
一緒に食事を取る大宮が秘書室の園田さんに呼ばれたことで、俺も必然的に同じテーブルに着いた。そこには、園田さんのとなりに香坂さんもいた。
あまり話しを聞いてはなかったのだが、園田さんは、どうやら香坂さんに、もう少し社内の人間と交流させたいらしい。
「室長、見張って下さいます?」
不意にそう言われ、普段なら“若い人達だけで”何て無難に断るのだが、なぜだか行ってみようかという気になった。
いいか、たまには……。社内の、しかも、行きたい者だけが集まる、ゆるい飲み会に見張りなんて実際にはいらないだろうことは、わかっていた。
俊彦、それから、園田さんにしても、俺に彼女を俺に頼む表情は真剣で、俺の見立てが正しければ、香坂さんは……少し、人との関わりが苦手ということだろうか。仕事には問題がない程度なのだろうが。
同期の大宮とはほぼ初対面らしかったが、楽しそうに話している。これも、大宮側の性格によるものだろうか。コミュニケーションに関しては、彼はとても秀でている。
いや、あのリストに入っていたくらいだ。コミュニケーション能力に限らず、彼を悪く言うような人はいないだろう。
彼女の恋人候補としてお勧めの男だ。