13番目の恋人
彼が帰った後の部屋は静かで、寂しい。もう少し、一緒にいたかった。そんなことは言えなかったけれど。
……キス、されちゃった。
私のかつての恋人達はキスなんてしたことがほとんどなかった。私は中学校の卒業式に告白された同級生の男の子がファーストキスの相手だった。
場所は彼の部屋。そのまま押し倒されて1度だけセックスをした。ちゃんと出来ていたのかはわからないけれど、普段は優しいその子の目の色が変わった事が怖くて、自分のロマンチックの欠片もない格好に興醒めし、彼の動きを妙に冷めた目で見ていた。
結局、その後から気まずくなってあっという間に別れてしまった。
高校に入ってからも、大学でも、告白された人をそのまま受け入れたけれど、なぜみんなこんな滑稽な事をするのだろうと、いつも冷めた目で相手を見ていた。そのせいなのか、交際は続くことがなく、私の経験《《回数》》は片手で足りるほどだ。
男性に対して、許容範囲が広い自覚はあった。特に面食いでも高望みでもない。特別何も問題がなければ、付き合った。
今回は何か問題があったというのに、彼と付き合えるくらいなら私はお見合い結婚でもいいと思ってしまった。
頭で考えることより、感情が上回ってしまったのだ。
……キス、されちゃった。
私のかつての恋人達はキスなんてしたことがほとんどなかった。私は中学校の卒業式に告白された同級生の男の子がファーストキスの相手だった。
場所は彼の部屋。そのまま押し倒されて1度だけセックスをした。ちゃんと出来ていたのかはわからないけれど、普段は優しいその子の目の色が変わった事が怖くて、自分のロマンチックの欠片もない格好に興醒めし、彼の動きを妙に冷めた目で見ていた。
結局、その後から気まずくなってあっという間に別れてしまった。
高校に入ってからも、大学でも、告白された人をそのまま受け入れたけれど、なぜみんなこんな滑稽な事をするのだろうと、いつも冷めた目で相手を見ていた。そのせいなのか、交際は続くことがなく、私の経験《《回数》》は片手で足りるほどだ。
男性に対して、許容範囲が広い自覚はあった。特に面食いでも高望みでもない。特別何も問題がなければ、付き合った。
今回は何か問題があったというのに、彼と付き合えるくらいなら私はお見合い結婚でもいいと思ってしまった。
頭で考えることより、感情が上回ってしまったのだ。