狂犬に愛される覚悟
風呂から上がり、ベットに横になった二人。
「ねぇねぇ、愛妃~」
「ん…?」
「え?まさか、もう眠いの?」
「うん…」
「マジで…!?
ちょっと!寝ないでよ!まだ抱いて━━━━」
「………」
「寝たよ…マジかよ…!?
あり得ねぇ~」
零王の腕枕で即行で寝た、愛妃。
でも、無意識に零王の服を握る姿に益々心を持ってかれる、零王だった。

なかなか寝れない、零王。
愛妃の髪の毛をクルクルして遊んだり、スマホ操作したりしている。
そこへ律からの電話がはいった。

「んー?律?どうした?」
『わりぃな、こんな時間に…!』
「いいよ、どうせ暇だったし!」
『暇?愛妃ちゃんは?』
「寝てる」
『そう。また掃除だって!』
「ん。いつ?」
『明日』
「わかった」
『あとさ、親父が愛妃ちゃんに会いたがってるぞ!』
「は?会わせねぇよ!何があっても!
律からも、言っとけよ!」
『でもよ、いつまで隠しておくんだよ!』
「いつまででも」
『あのなぁ…いつかは絶対バレるぞ!
お前の仮面!
バレる前に、話せよ!そうすれば愛妃ちゃんだって、受け入れられるだろ?』
「うるせーよ!」
『お前は可愛い零王じゃねぇんだからな!
狂った野獣なんだから!忘れるなよ!』
「へいへい」

そう。
零王は犬系男子ではない。
そんな可愛いものじゃない。
野獣だ。
しかも狂犬のように狂った、めちゃくちゃで乱暴な男なのだ。

そして、零王がなぜこんなタワマンに住めているのかと言うと、零王は暴走族の総長でありヤクザの手伝いをしているからだ。そこの組長に可愛がられていて、毎月大金を貰っているのだ。
そしてその代わりに掃除と言う名の、組の敵の排除をしているのだ。
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