幼馴染は片思い中
①
大好きな人がいる
ずっとずっと大好きな人
「朔(さく)君!」
ばたんっ!
勢い良く扉を開けば
ソファーでぼんやり本を読んでいた朔君が、ゆるりと顔をこちらに向ける
そんな朔君に近付いて
ぼふりとその胸に飛び込む
「今日はどうした」
「どうもしてない。充電」
朔君の膝に顔を乗せて、横になりながら
ぎゅーっとその細い腰に手をまわす
「嘘つけ」
朔君は片手で本を読み続けたまま
もう片方の手で、私の頭を撫でる
「なんかあっただろ」
「…」
「別にいいけど」
笑顔を張り付けたまま、無言を返せば
朔君は今度は私のほっぺたを
むにむにとつねった
何も考えてないようで考えていて
見てないようで見ている
でも、深くは干渉してこない
そんな朔君が好き
そっけないけど
なんだかんだ甘やかしてくれる
そんな朔君が好き
ずっとずっと大好きな人
「朔(さく)君!」
ばたんっ!
勢い良く扉を開けば
ソファーでぼんやり本を読んでいた朔君が、ゆるりと顔をこちらに向ける
そんな朔君に近付いて
ぼふりとその胸に飛び込む
「今日はどうした」
「どうもしてない。充電」
朔君の膝に顔を乗せて、横になりながら
ぎゅーっとその細い腰に手をまわす
「嘘つけ」
朔君は片手で本を読み続けたまま
もう片方の手で、私の頭を撫でる
「なんかあっただろ」
「…」
「別にいいけど」
笑顔を張り付けたまま、無言を返せば
朔君は今度は私のほっぺたを
むにむにとつねった
何も考えてないようで考えていて
見てないようで見ている
でも、深くは干渉してこない
そんな朔君が好き
そっけないけど
なんだかんだ甘やかしてくれる
そんな朔君が好き