幼馴染は片思い中
微かにカーテンが開く音


控えめにベッドが沈む


それから


優しく頭を撫でられる感触


「…」


浮上する意識
うっすら瞳を開けば
そこには大好きな朔君の姿


「大丈夫か?」

「…ん」


頬に移動した朔君の手を取って
ぼんやり頷く


「…」


……朔君だけは平気

声も匂いも、目も表情も
全然気にならない

嫌じゃない


生まれた時から
傍にいたからなのか


分からないけど


朔君は安心する



「…」


変わらず頭を撫でる手付きは優しい


せっけんのいい香りがする

身体から余計な力が抜けて
リラックスできる


また重くなってくるまぶた


私は再び目を閉じた
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