幼馴染は片思い中
―……
「本当にいいのに…」
「だから、気にすんなって言っただろ」
客間で慣れた様子で寝床の準備をする朔君
いたたまれない気持ちで、それを眺める私
お母さんから
仕事先でトラブルがあり
今日は家に帰れないと連絡があった
私をひとりにする事が
(お父さんは今、出張中)
気がかりだった様子の朔君が
「泊まっていく」と言い出したのが
ついさっきの出来事だ
「おばさんにもうちの親にも連絡したし」
「…」
「…お前さ、本当に弱ってる時ほど
俺を遠ざけようとするよな」
朔君が入り口に立つ私に顔を向ける
「…そんなことない」
「ある。なんで?」
「…」
………弱ってる時に
朔君から距離をとろうとするのは、本当
本当に弱ってる時ほど
私は暴走するから
気持ちが暴走して、たくさん暴れるから
嫌なことがあった時
落ち込んだ時
そんな時に、無意識に自分を傷つける癖も
きっと、それから来てる
さっきだって、そう
『いつも、意識してくれないくせに』
いつもの抑えてる
おどけてる口調じゃない
トゲのある、責めるような言い方
隠している本当の自分が出てくる
朔君に執着してる、依存してる
どろどろとした欲にまみれた自分が
「本当にいいのに…」
「だから、気にすんなって言っただろ」
客間で慣れた様子で寝床の準備をする朔君
いたたまれない気持ちで、それを眺める私
お母さんから
仕事先でトラブルがあり
今日は家に帰れないと連絡があった
私をひとりにする事が
(お父さんは今、出張中)
気がかりだった様子の朔君が
「泊まっていく」と言い出したのが
ついさっきの出来事だ
「おばさんにもうちの親にも連絡したし」
「…」
「…お前さ、本当に弱ってる時ほど
俺を遠ざけようとするよな」
朔君が入り口に立つ私に顔を向ける
「…そんなことない」
「ある。なんで?」
「…」
………弱ってる時に
朔君から距離をとろうとするのは、本当
本当に弱ってる時ほど
私は暴走するから
気持ちが暴走して、たくさん暴れるから
嫌なことがあった時
落ち込んだ時
そんな時に、無意識に自分を傷つける癖も
きっと、それから来てる
さっきだって、そう
『いつも、意識してくれないくせに』
いつもの抑えてる
おどけてる口調じゃない
トゲのある、責めるような言い方
隠している本当の自分が出てくる
朔君に執着してる、依存してる
どろどろとした欲にまみれた自分が