幼馴染は片思い中
――……



真夜中

寝苦しさで目が覚めた



「……あつ…」


起き上がって体温計を手に取る
一度は下がった熱が
また ぶり返していた


……解熱剤


テーブルに置いていた解熱剤を飲む

飲み物がなくなりかけているのに
気づいた私は、ふらつきながらキッチンに向かう



冷蔵庫の中から
飲み物と保冷剤を取って、部屋へ戻る



……こんなに、長引くとは思わなかったな……



1日2日、休めば良くなると軽く見ていた


ずっと横になってたせいか
少し歩いただけなのに、頭も身体もふらふらして

足元がおぼつかない


いつもの廊下が長く感じる



「……っ」


一瞬、視界が激しく揺れて

体勢を崩して
持ってたペットボトルと保冷剤が
手からするりと落ちていく

足に力が入らなくて
自分もその場にふらふらと座り込んでしまう
< 52 / 77 >

この作品をシェア

pagetop