幼馴染は片思い中
だけど

小、中と
エスカレーター式の学校だったから
クラスメイトの顔も変わらず


だらだら、だらだら

『それ』は続いた


暇潰しのおもちゃのような扱い



それでも、 私は学校に行っていた

負けた気になるから
それが、すごく悔しかったから


けど


中学の最後の一年は
勝ち負けなんてどうでも良くなって
不快感と嫌悪感しか感じなくなった

他人にも、自分にも

だから、ほとんど行かなかった





『学校、行かねーの?』

『…行かない』

『じゃ、俺の家でゲームするか』

『……朔君、学校行かないの?』

『今日はサボりたい気分』

『…』

『で、どうする?
ゲーム、やんねーの?』

『…………やる』





……それでも、朔君だけは
気にかけて、ずっと傍にいてくれた
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