娘は獣の腕の中
(あのひとがこれを…?それに、私の名前を知っていたみたい…あの獣は一体……)
「ううん、まずは感謝して食べなきゃ…」
食べ終わり片付けると、娘は男の家を掃除しはじめたが、昨晩の獣の様子が気になって仕方がなかった。
帰ってきた獣に娘は、思い切って聞いてみることにした。
「なぜあなたはお兄ちゃんを…食べたの…?」
「……人間を…喰らいたいと思った矢先にいたからだ……」
「…なぜ私を閉じ込めたの…?私、何かに阻まれて外に出られないわ。あなたの力のせい…?それにあの食事は……」
獣は話も途中に、娘に飛びかかった。
「きゃ!!」
「…煩い小娘だ…。お前はただの餌…大人しく…抱かれていればいいものを…!黙らねばお前を喰らってやるぞ…!!」
そう言うと獣は牙を剥き、娘の首元に口を寄せた。娘は涙に濡れた目を、そっと閉じて言った。
「…お兄ちゃんに…もう、二度と会えないなら…あなたの…餌になっても…かまいません…」
「…っ……」
獣は目を背けたが、次の瞬間、獣の前足は娘の首元を押さえた。
「っく…!!」
首を締められた形になり娘が苦しむと、獣はハッと我に返ったようになり、叫んだ。
「や、やめてくれ…!!殺したくないんだ!!頼む…!!」
次の瞬間、獣の前足がすぐに動き、娘の首元から離された。
「っ…げほっ、けほっ…!」
「頼む…もう死ぬことを望まないでくれ…!!お前を殺したくない…!」
獣は辛そうにそう言うと、ベッドの上で娘を寝かせ、娘を抱きしめるように身体を優しく前足で包んだ。
娘は唖然とした。
(何が…起こったの…??殺そうとしたのに…)
娘を抱きしめた獣は震えていたが、娘からは獣の顔を見ることはできない。
(…どうして……)
娘はまた獣に包まれ、眠れぬ夜を過ごした。
「あっ…やあっ…!!」
「グルルル……!!」
次の夜、獣は興奮したまま娘をまた抑えつけ、交わった。
「やぁぁぁ!」
獣は荒く息を吐きながら、やはり取り憑かれたように娘を貫き続け、やがて二人は果てた。
外からはまた、どこからか風に乗って誰かの笑う声が聞こえていた。
「ううん、まずは感謝して食べなきゃ…」
食べ終わり片付けると、娘は男の家を掃除しはじめたが、昨晩の獣の様子が気になって仕方がなかった。
帰ってきた獣に娘は、思い切って聞いてみることにした。
「なぜあなたはお兄ちゃんを…食べたの…?」
「……人間を…喰らいたいと思った矢先にいたからだ……」
「…なぜ私を閉じ込めたの…?私、何かに阻まれて外に出られないわ。あなたの力のせい…?それにあの食事は……」
獣は話も途中に、娘に飛びかかった。
「きゃ!!」
「…煩い小娘だ…。お前はただの餌…大人しく…抱かれていればいいものを…!黙らねばお前を喰らってやるぞ…!!」
そう言うと獣は牙を剥き、娘の首元に口を寄せた。娘は涙に濡れた目を、そっと閉じて言った。
「…お兄ちゃんに…もう、二度と会えないなら…あなたの…餌になっても…かまいません…」
「…っ……」
獣は目を背けたが、次の瞬間、獣の前足は娘の首元を押さえた。
「っく…!!」
首を締められた形になり娘が苦しむと、獣はハッと我に返ったようになり、叫んだ。
「や、やめてくれ…!!殺したくないんだ!!頼む…!!」
次の瞬間、獣の前足がすぐに動き、娘の首元から離された。
「っ…げほっ、けほっ…!」
「頼む…もう死ぬことを望まないでくれ…!!お前を殺したくない…!」
獣は辛そうにそう言うと、ベッドの上で娘を寝かせ、娘を抱きしめるように身体を優しく前足で包んだ。
娘は唖然とした。
(何が…起こったの…??殺そうとしたのに…)
娘を抱きしめた獣は震えていたが、娘からは獣の顔を見ることはできない。
(…どうして……)
娘はまた獣に包まれ、眠れぬ夜を過ごした。
「あっ…やあっ…!!」
「グルルル……!!」
次の夜、獣は興奮したまま娘をまた抑えつけ、交わった。
「やぁぁぁ!」
獣は荒く息を吐きながら、やはり取り憑かれたように娘を貫き続け、やがて二人は果てた。
外からはまた、どこからか風に乗って誰かの笑う声が聞こえていた。