君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~
「じゃ舞花、行ってらっしゃい」
「あ、うん。いってきます」
私のすぐ目の前に停車した車から久世先生が降りてくる。
「おはよう」
「おはようございます」
白衣かスーツの姿しか見たことなかったけど、今日はプライベートな私服姿。
デニムジャケットにホワイトのスキッパーシャツ、パンツは細身のスウェットパンツというお洒落な着こなしで、今日の行き先にはぴったりのコーディネートだ。
スタイルがいいから何を着ても似合うのだろうけど、今日の格好はとても素敵。
「暑いのに外で待ってた?」
「いえ、ほとんど今出てきたばかりです」
開いた助手席に私を乗せ、車はすぐに走り出す。
はじめの信号で車が停車すると、久世先生の視線を横顔に感じた。
「少し暑そうだけど、いい天気で良かったな」
「そうですね」