君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~


「舞花、案内所はさっきパンダ見たすぐ向かいにあるみたいだ。ほら、迷子も」


 公宏さんが園内マップを広げて見せてくれる。


「ほんとだ。ここから近いですね」

「連れていくか?」

「いえ。もしかしたら親御さんもこの辺りを捜されているかもしれないので、私はここではるとくんと待ってみます。公宏さん、申し訳ないですが、案内所の方に迷子を保護していると伝えてもらいに行ってもらってもいいですか?」


 手分けできる状況なら、この場に残る人と人を呼んでくる人に分かれたほうがいい。

 そう思いお願いすると、公宏さんは「わかった、行ってくる」と足早に案内所に向かっていった。


「はるとくん。今、動物園の人にもママ一緒に捜してもらうように頼みに行ったから、もう少しここで一緒に待ってようね」


 深く頷いてくれたはるとくんだけど、その顔には不安が滲んでいた。

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