君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~


 私からの答えを聞いた公宏さんは髪に口づけ、こめかみ、頬、と唇で撫でるように触れていく。

 再び唇が重なり合い、トップスの裾から入ってきた熱い手にそっと目を閉じた。


「舞花……?」


 胸元まで服が脱がされかけたとき、顔を離した公宏さんが私の様子を窺うように覆い被さっていた体を起こした。

 いつ始まったのかはわからない。でも、いつの間にか自分の体が小刻みに震えている。

 自分の意思とは反して震えは止まらず、落ち着かせるつもりで咄嗟に両手で自分を抱きしめた。

 それでも何かに怯えるように震えは止まらない。

 私の様子を見た公宏さんは、服が捲り上がったまま自分を抱きしめる私の腕をそっと剥がしていく。

 そして黙ったまま、持ち上がった乱れた服を元通りに直した。

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