君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~


「そ、そんなことできるわけ」

「じゃあまたそういう原因で破局になってもいいわけ?」

「そっ、それは嫌だよ」

「でしょ? だったら脱却しないと」


 でも、このままいけば朱里の言う通り二の舞を踏むことになる。

 公宏さんは子どもが欲しいと言っていた。

 それなのに、妻の私が体を許せないなんて離婚を考える大問題だ。


「まぁ、その最低婚約者みたいなことは言わないと思うよ? でも、そういう舞花の事情も知ってて一緒になろうって言ってくれた人なんだから、舞花も今まで通りじゃダメ。怖くないなら頑張らなくちゃ」


 朱里の言う言葉は妙に説得力があって、フォークに肉を刺したままじっと聞き入っていた。


「そうだね……わかった。ちょっと頑張ってみる」


 私からの返事を聞いた朱里はにっと笑い「そう来なくっちゃ」と肉を頬張った。

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