君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~
「舞花……目を開けて、俺を見て」
私へと触れながら、公宏さんは何度も自分を見るように囁く。
久しぶりの感覚に胸を喘がせ、公宏さんの艶っぽい表情から目を離さないようにした。
「舞花……愛してる」
愛の言葉に心を震わせ、応えるように逞しい背に両手を回す。
「公宏さん……んっ、あ──」
公宏さんの熱と深く繋がると、それだけで体が弛緩し意識がふっと飛ぶような感覚に陥る。
激しい呼吸も舌を絡める濃厚な口づけで塞がれ、ふたりの肌が重なり合う音が寝室に響いた。
『男に対する恐怖心がそこに蘇ってきても、この人は特別っていう想いがあれば、それは昔の舞花とは違うだろ?』
激しく抱かれながら、いつか公宏さんが言ってくれた言葉を思い出す。
愛する人のぬくもりは、あの日から囚われ続けている私を優しく包み込んでいた。