君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~
「みみちゃん、血が出てる!」
横で心配そうに見ていたかのんちゃんがそう声を上げて、みみちゃんは驚いたのかまた声を上げて泣き出してしまう。
「みみちゃん。舞花先生抱っこするから、保健室に行こう」
泣き続けるみみちゃんにそう話すと、みみちゃんは泣いたまま私に両手を広げて抱っこポーズを取る。
そのまま抱き上げ、急いで保健室へと運んだ。
「足が、滑ってね……それで、頭ぶつけてね」
少し落ち着いてきたみみちゃんは、保健室のベッドに座らせるとぽつりぽつりと状況を説明し始める。
「痛かったよね。でも、もう大丈夫だからね」
遊具に打ち付け出血している部分は、応急処置でガーゼを貼った。
傷は見た感じは小さいけれど、押さえても完全に止血せずじわじわと少量出血が続いている。
みみちゃんをなだめている中、主任教諭の瑠美子先生がやって来る。
「舞花先生。みみちゃんのお母様に連絡取ったら、お仕事で遠方に行ってるらしくって、すぐに迎えに来られないみたいなの」