『伝えたい気持ち。』
凛もこの騒がしさに、もぉ慣れてしまったみたいだ。
だって、コイツ…こんな騒がしい中で、しかも歩きながら今にも眠りそうな顔して俺の隣をトボトボ歩いているし…
なんつーか…
小学生を学校まだ連れて行く保護者??的な…
目を頑張って見開いて睡魔と必死に闘ってる凛はいつの間にか、俺の制服の端を掴んでいた…
これはどう見ても、親と子と思ってしまうのは、俺だけだろうか…
俺は凛の目を覚ますためにわざと言ってやった。
「凛…お前の頭に虫がくっついてんぞっ」
「ん~……Zzz。虫…?」
半分寝ぼけてるせいか、頭の回転が遅い凛は10秒後…
「…虫?。ん~…頭に…虫…Zzz。ッ…えっ!?頭に虫~!?!?」
凛はやっと理解したのか、首がとれるかと思うほど振りまくってパニクっている。
俺はその姿を見て腹をおさえて笑った。
コイツの反応は面白い。からかいがいがある。
俺は笑いをこらえて、言った。
「凛、目覚めたか?」
頭を振りまくってた凛がピタッと動きを止め、涙目でこっちを見てきた。
俺はまた腹をおさえて笑った。