露人くんは狂ってる。



「可愛いって……それ褒めてる?」



「あっ、ごめん……いや。自惚れてるわけじゃないけど……嫉妬してる露人くんが可愛いなって思ったらつい」



「ふーん。まあ、俺としては自惚れてくれて構わないけど?」



露人くんは悪戯な笑みを浮かべ
私の両肩を引き寄せると
優しく抱きしめるーーーーー。



「え!?ちょ、露人くん!?」



あまりのことにテンパる私をみて
露人くんはクスクスと笑う



この人、、、私で遊んでませんか??



「愛、あったかーい」


ぎゅーっと抱きしめたまま
私の頭に頬をスリスリする彼に
私は、ただただドキドキするばかり。



イケメンの抱擁は人を殺せると思うの……うん。



「露人くん、なんか用があって来たんじゃないの?」


なんとかこの現状を打破するべく
思い切って話をふってみると



「あ、そーだった!」



案外すぐ解放されたーーーーーー。
< 22 / 33 >

この作品をシェア

pagetop