露人くんは狂ってる。



「はい、到着」


車で約3時間のちょっと遠い
場所までやって来たーーーーー。



「水族館!私ここずっと来てみたかったの!」



着いた場所は、最近出来たばかりの
めちゃくちゃ綺麗で有名な水族館。



「本当?それなら良かった」



年甲斐もなくはしゃぐ私を見て
露人くんはクスッと笑う。


なんだかちょっと恥ずかしい……


「ほら、行くよ」



露人くんは当たり前とでもいうかのように
私の手を握ると水族館入口を目指して歩き出した。



ーーーーーーーーーーーーーー



「ねぇ、見てみて!カクレクマノミいるよ!ちょー可愛い。」



さっき恥ずかしい思いをしたことなど
とうに忘れた私は、あちらこちらに
露人くんを連れ回していた……。



「本当だ、凄く可愛いね」



私の言葉に露人くんは優しく微笑む。
その綺麗な笑顔に思わずドキッとした。
< 25 / 33 >

この作品をシェア

pagetop