中島くんは私を離さない
いきなりドアの開く音がする。
「何してる」
目の前には奏がいる。
なんでここにきたの…
いや、それよりも絶対に見られた。
「何してる!!」
奏は中島くんを勢いよく押して中島くんは床に落ちた。
「大丈夫!?中島くん!」
「先生と生徒がハグし合うなんてダメだぞ、これは校長に…」
「奏、ごめん、これは…」
「何言っても言い訳にしか聞こえないぞ、それに彼氏がいるのに浮気か?」
「違うの…」
「違う?」
「水野先生、ゴキブリがめっちゃ苦手で、大きいゴキブリが現れたから怖くて、いきなり僕に抱きついてきたんです」
見え透いてる嘘だけど、本当に言い訳にしか聞こえないけど、ゴキブリが苦手なの奏は知ってるからなんとか……
「幼稚だな瑠璃は」
いきなり笑い出す奏。
そしたらまたすぐ真顔になる。
「でも噂で聞いたと思うけど俺と瑠璃は付き合ってるから、こんな真似するな、行くぞ瑠璃」