中島くんは私を離さない
里帆の家に行くと、
「……これは……」
「やっと来た、遅い〜!」
「先生っ」
里帆と中島くんと、、、里帆の隣にいる柏木先生。
なんで3人が?
頭の中がごっちゃになっている。
「どういうこと?」
「まぁ理解できないだろうけど、まずは写真削除したよ」
「え、ほんと!」
「そのために、しん、、、柏木先生を連れてきたんだから」
「大学、実は理工学部でパソコンとかちょっと詳しいんで」
「そうだったんですか!?」
「それで頼んでハッキングして学校と家のパソコンに侵入しちゃって写真消したよ」
「ありがとう、里帆、そして柏木先生」
だから、奏を外に連れていって欲しいって頼んだわけね…
それはいいけど、柏木先生がやったってことは、あの写真を……
「まぁ中島との関係は聞いたよ」
「柏木先生、、、」
「付き合ってないというけど、生徒と先生でプライベートで会うのは良くないって言うのは言わなくても分かってるはず」
「……はい」
「でも、反対はしないよ」
「え?」
素っ頓狂な声を出して柏木先生の方を見る。
「写真は消えたし、脅迫されることはない、あとは2人で決めることだよ、だから中島をここに呼んだの」
「そうだったの…」
「後は2人で話してよ!もう私たちができることはしたんだから!」
「私たち…?」
「私と真也、付き合ってまーす」
「えー!!!」
「僕もさっき聞きました」
まさかの、柏木先生と里帆が…
去年も今年も同じ学年担当じゃないのにいつの間に…
「実は真也からアタックされてね、私が折れて付き合ってるの」
「そうだったんですか」
「明るいし結構前から気になってて、それで好きになったんだ」
「そうなんですね、なんで里帆言ってくれなかったの〜」
「うちの高校、職場恋愛に厳しいじゃない、それで言えなかったの、でもこういう事情が出来たから瑠璃には言おうと決めたの、中島はたまたまだけど、絶対言わないでね、命令だから!」
「分かってますよ、水野先生のお礼で誰にも言いません」
「それでよし、それじゃ、私は真也と一緒に過ごすから2人はあっちいったいった!」
「はいはい、行きます〜、柏木先生、本当にありがとうございます」
「それじゃ頑張って」