魔法の恋の行方・魔女の媚薬(シリーズ3 グリセラとリーディアン)
<狩猟の館・リードの部屋・22時30分>
「グリセラが君の事を愛してしまったのが・・
こちらも想定外だった。
まだ、子どもだと思っていたがね。
君の存在が、
グリセラの魔女の媚薬を発現させてしまった」
イーディスは優しく、リードの髪をなでた。
「ダンスの時、木の上、そして竜巻の時もだ。
甘い、頭がしびれるような不思議な香りがしただろう?
あれが魔女の媚薬なんだ。」
「魔女は成人になると、自分の気に入った相手が出てくると、
体、特にうなじからあの香りを出す。
相手に、身も心もとろけさせるほどの快楽をもたらす。
そうすることで
心と体を麻痺させ、魔女は自分の思う通りに操るのさ」
イーディス先生は腕組みをして
天井を見上げた。
「それに君はレジア家の紋章どうり、黒いオオカミに変身してしまった。
まったく、すばらしいオオカミだったね」
「え・・?」
リードは体を起こそうとしたが、
先生にまた押さえつけられた。
「動くな。
まだ無理はできない!・・
急激な変化だったからな」
先生に制止され、リードは大きく息を吐いた。
「成人した魔女はよくやるのだ。
好きな相手とずっと一緒にいたい時にね。
男を犬や猫に変えて・・
魔女は独占欲が強いから」
イーディス先生は、また細い指先でリードの髪をすいた。
「誤解のないように言っておくが、
グリセラはわざと君をオオカミにしようとしたわけではない。
彼女は君と一緒にいたかった・・・ただそれだけの想いだったのだが」
先生は皮肉っぽく笑った。
「グランビアの護衛に、黒いオオカミはなかなかいいものだとも思うのだが」
そして、机に置いてあった小さな
小瓶から、薄緑の液体をグラスに注いだ。
「君には皇族の血が入っているね」
「皇帝陛下は母方の叔父に・・
あたります」
先生はうなずきながら、笑った。
「こんなところに・・
まさかレジア家がいるとは・・
想定外だった。
グランビアの魔女は、なぜか
グスタフ皇国の皇族がお好みでね」
先生は、グラスをリードに差し出した。
「さぁ、飲みなさい。
薬草リキュールだ。痛みを軽くしてくれる」
先生はリードをゆっくりと抱き起し、グラスを口につけてくれた。
甘く・・苦い・・
強いアルコールに、リードは息を吐いた。
「あと、君は予想外のグリセラの力を引き出した。
数学だ。
まさかね・・魔女に必要かどうかはわからないが・・」
先生はひたいに指をあてて、苦笑した。
「これから・・グリセラはどうなるのですか?」
リードは痛みが軽くなっていくのを感じながら聞いた。
「当分は謹慎だが・・
グリセラは魔女の中でも、珍しく内気でおとなしいタイプなのだ。
魔女はきつい性格が多いのだが。
私もその分、我慢をさせすぎたのかもしれない。
反省点だ。
ただ、グランビアの当主として
やっていけるかは、別の問題だ」
「グリセラが君の事を愛してしまったのが・・
こちらも想定外だった。
まだ、子どもだと思っていたがね。
君の存在が、
グリセラの魔女の媚薬を発現させてしまった」
イーディスは優しく、リードの髪をなでた。
「ダンスの時、木の上、そして竜巻の時もだ。
甘い、頭がしびれるような不思議な香りがしただろう?
あれが魔女の媚薬なんだ。」
「魔女は成人になると、自分の気に入った相手が出てくると、
体、特にうなじからあの香りを出す。
相手に、身も心もとろけさせるほどの快楽をもたらす。
そうすることで
心と体を麻痺させ、魔女は自分の思う通りに操るのさ」
イーディス先生は腕組みをして
天井を見上げた。
「それに君はレジア家の紋章どうり、黒いオオカミに変身してしまった。
まったく、すばらしいオオカミだったね」
「え・・?」
リードは体を起こそうとしたが、
先生にまた押さえつけられた。
「動くな。
まだ無理はできない!・・
急激な変化だったからな」
先生に制止され、リードは大きく息を吐いた。
「成人した魔女はよくやるのだ。
好きな相手とずっと一緒にいたい時にね。
男を犬や猫に変えて・・
魔女は独占欲が強いから」
イーディス先生は、また細い指先でリードの髪をすいた。
「誤解のないように言っておくが、
グリセラはわざと君をオオカミにしようとしたわけではない。
彼女は君と一緒にいたかった・・・ただそれだけの想いだったのだが」
先生は皮肉っぽく笑った。
「グランビアの護衛に、黒いオオカミはなかなかいいものだとも思うのだが」
そして、机に置いてあった小さな
小瓶から、薄緑の液体をグラスに注いだ。
「君には皇族の血が入っているね」
「皇帝陛下は母方の叔父に・・
あたります」
先生はうなずきながら、笑った。
「こんなところに・・
まさかレジア家がいるとは・・
想定外だった。
グランビアの魔女は、なぜか
グスタフ皇国の皇族がお好みでね」
先生は、グラスをリードに差し出した。
「さぁ、飲みなさい。
薬草リキュールだ。痛みを軽くしてくれる」
先生はリードをゆっくりと抱き起し、グラスを口につけてくれた。
甘く・・苦い・・
強いアルコールに、リードは息を吐いた。
「あと、君は予想外のグリセラの力を引き出した。
数学だ。
まさかね・・魔女に必要かどうかはわからないが・・」
先生はひたいに指をあてて、苦笑した。
「これから・・グリセラはどうなるのですか?」
リードは痛みが軽くなっていくのを感じながら聞いた。
「当分は謹慎だが・・
グリセラは魔女の中でも、珍しく内気でおとなしいタイプなのだ。
魔女はきつい性格が多いのだが。
私もその分、我慢をさせすぎたのかもしれない。
反省点だ。
ただ、グランビアの当主として
やっていけるかは、別の問題だ」