ましゅまろ
「マシュマロなんて言われて嬉しいと思ってるの?」

「かわいいじゃん!嬉しくないの?」

「嬉しくないです。」

「俺大好きだけどなあマシュマロ。」

「へえ…」



どんなにあたしが塩対応してもめげずに着いてくる。

あたしの事馬鹿にしてるのかなあ…



「俺の名前は母さんが付けてくれたんだあ。その日満月だったんだって」

「へぇ…」



こんな感じで聞いてもない話をどんどん話してくれる。

マシュマロマシュマロって

細くてかわいい女の子には絶対言わないくせに。

どう考えてもからかわれてるんだろうな。

もしかして男の子達で落とせるか何か賭けてるのかも・・・。


「・・・・・・・・・・・。」

「ん?どうしたー?」


あたしがじっと見つめると、にっこり笑顔で微笑み返してきた。

あたしは思わず顔に血が上った。

かわいい顔してるなほんとに・・・。


「アハハ(笑)ましゅまろちゃん真っ赤!イチゴマシュマロだ」

「/////////////////」


恥ずかしくなってすぐに目を離した。

イチゴマシュマロって・・・そんな可愛いものに例えてくれるなんて・・・。


「あー。出店あるよ!アイス食べよ!ましゅまろちゃん!」


手をぐいっと引っ張られ出店に連れて行かれるあたし。

出店の順番を待っている間にヒソヒソ声が耳に入ってきた。



「「ねぇあれみて・・・彼女デブすぎない?」」」

「「うわ、まじ?彼氏イケメンなのに意味わかんなくね?」」

「「罰ゲームとかじゃない?うける(笑)」」



「・・・・・・・・・・・・・・。」


今まで何度も言われた「デブ」という単語。

なんだろう、今まで何度も言われたのに・・・。

こんなに胸に刺さったのは始めてた。

聞こえないふりをして、隣にいる美月くんを見た。

どこからどう見てもイケメンジャンル。

確かに比較されるよね・・・。
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