浮気 × 浮気
6
目覚め
❁❀✿✾
「…………明里!明里!」
遠い意識の中、白い風景の中。何度も何度もそう名前を呼ばれている事が分かった。
薄らと目を開けると目に飛び込んできたのは、眩しい蛍光灯の光。
…そして、見覚えのある顔。
「明里!明里!明里が目を覚ました!!」
その人がそう大きな声で叫ぶと、次々と私の顔を色んな人が見下ろしてきた。
まだボーッとする意識の中、ふいに手を強く握られる。
「おかえり……っ、明里」
頬に冷たい刺激を感じた。
…………わたし、生きてるの…?
徐々に良好になっていく視界と、鮮明になっていく思考。