浮気 × 浮気
7
雨
❁❀✿✾
翌日。
昨日の陸の様子が心にしこりになっているものの、私は最近朝の日課になっている雪へ電話をかけた。
……まぁ、出てくれる訳では無いけれど。
何も言わずに縁が切れてしまったことが悲しくて、少しくらいは声が聞きたかった。
少し感傷的になりながらも、ニュースを見ながら朝ごはんを食べる。ちなみに、私はパン派だ。
『午前中は心地よい晴れが続きますが、夕方からは大雨になる予報です。念の為、折り畳み傘を持っておくと安心ですね。』
朝の顔であるアナウンサーのお姉さんがそう言ってさわやかに微笑んでいる。
今日は雨が降るのかぁ…折り畳み傘用意しなきゃなぁ〜、なんて憂鬱な気分になりつつ、最後の一口を口に運んだ。
なんて呑気にしていると、家を出る時間までさし詰まっている事に気づいた私は、使った食器を急いでシンクへ置き、今日の支度を急いだ。
最近はいつも陸が家まで迎えに来てくれていたけれど、今日はどうやら早番らしく迎えに来れないと昨夜連絡があった。
だから今日は1人。
私は淡々と最寄り駅へと向かうと、会社へ急いだ。