浮気 × 浮気
「…………」
あまりの衝撃に声を出せずにいると、男はむくりと起き上がり、「もしかして覚えてないの?」と少し掠れた声で私に問いかけた。
「昨日、家分からないって言うから、俺の家で休むようになったじゃん」
「あ……そうだった……」
彼のその言葉で、昨夜の出来事が一気に蘇ってきた。
裸足でクラブへ行き、女の子をビンタし、他人の目の前でボロボロと泣き、浮気されたことをペラペラと話し、挙句の果てにはよくも知らん男のベットで爆睡。
本当に、とんだ醜態……………。
とんだ地雷女…………。
思い出せば思い出すほど後悔が尽きなくて、穴があったら入りたい……。
漏れそうになったため息を押し留めながら急いで正座した後、深々と暁さんに頭を下げた。
「本当に、本当にごめんなさい……」