浮気 × 浮気

秋本 陸side

.
.
.
《秋本 陸side》


「ではこれでお先に失礼します!お疲れ様でした」


大量に任されていた仕事をなんとか早く終わらそうとコツコツとこなしていた俺は、定時から約1時間半ちょっとで全てを終えることが出来た。

昼を抜いてやった甲斐が有ったものだ、なんて思いながら、明里の待つ噴水へと急ぐ。

……が、会社の玄関を出てすぐ、大雨だということに気づいた俺は鞄の中に入れて置いた折り畳み傘を急いで開いた。


明里はちゃんと傘を持っているのだろうか?


とりあえず、明里を雨の中で待たせる訳には行かない。

そう思った俺は、勢いよく雨の中に飛び込んだ。

< 186 / 236 >

この作品をシェア

pagetop