浮気 × 浮気
2
違和感
❁❀✿✾
________ガタン、ガタン
早朝の満員電車に揺られながら、ぼーっと外を眺める。
あの日からあっという間に時間はすぎて、また今日から新しい一週間が始まろうとしていた。
日曜日は特に何かをすることもなく、ただ家で一人ゴロゴロと過ごしていた。
陸に連絡するのは怖くて出来なかったし、かと言って陸の方から連絡が来ることも無かった。
正直、私はまだ陸が好きだし、別れたくない。
6年も付き合ってきて、今更別れるなんて考えられないし、今まで陸と一緒に築き上げてきたこの〝6年間〟を無駄にしたくはないから。
だけど、陸に浮気相手がいる事は事実で、そうなれば陸はもう私の事は好きじゃないって事になる。
なら私は、陸と陸の浮気相手にとってただの邪魔者に過ぎないってことか…。
あまりにも残酷すぎて、もはや涙すら出てこない。
邪魔者なら邪魔者らしく最後まで邪魔してやろうか…なんて強気な自分もいれば、もしかしたら単なる聞き間違えだったんじゃないか…と楽観的な自分もいる。