浮気 × 浮気
……けれど。
私の声は相手に届くことはなく、再び部屋に暗闇が戻った。
肩で呼吸をしながら、ただ窓の前で呆然と立ち尽くす。
もう本気で、ダメなのかもしれない。
「……ぅっ、」
一瞬だけ見えた希望は、一瞬で消え去った。
こんな雷雨の日だ。
私以外、この山にいるわけが無い。
山奥だし、土砂崩れが起きるかもしれない。
私、ここで死んじゃうのかもしれない。
嫌なことばかりが想像されて、息が苦しくなる。