浮気 × 浮気

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「明里さ〜ん」

「口じゃなくて手を動かして」

「は〜い…」


教育係3日目。

昨夜あんな事があったのに、木嶋さんは至って普通だった。

雪の言いかけていた〝遊び人〟という言葉がふと脳裏を過ぎる。


まぁ、確かに…と思った。

軽い人だから、私とのこの〝浮気〟にも乗る気で承諾してくれたのだろう。


にしても……雪とは何かあるんだろうか?


そう思い、チラリと木嶋さんを見れば、なぜかバッチリと目が合った。


「あ、こっち見た」


なんて言ってニヤっと口角を上げた木嶋さんに「うるさい」と小さく告げた私は、またパソコンと向き合った。


つまらなさそうに頬を膨らませる木嶋さんを横目で見ながら、改めて脳天気なやつだと思った。

私が避けていなかったから、あのままキスしようとしてたんだろ!このバカ!と思い切り言いつけたい。

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