浮気 × 浮気


とそんな時、不意に木嶋さんが課長から呼び出された。


課長の渋い顔が、いい話ではないと言う事を物語っている。


……何かやらかしたんだろうか?

そう思い、椅子から立ち上がった木嶋さんを見上げてみたが、特に思い詰めているような表情はしていないし、何か思い当たることは無さそうな感じだった。


教育係として木嶋さんが何を言われるのか気になった私は、つい課長へ声を掛けた。


「すみません、私も教育係として同行してもよろしいでしょうか」


課長の辛辣な目が木嶋さんから私に移動し、少し緩む。


「……あ、あぁ。別に構わないが」


含みのある課長の言い方に気になりながらも、私は木嶋さんに同行することにした。


< 82 / 236 >

この作品をシェア

pagetop