浮気 × 浮気
とそんな時、不意に木嶋さんが課長から呼び出された。
課長の渋い顔が、いい話ではないと言う事を物語っている。
……何かやらかしたんだろうか?
そう思い、椅子から立ち上がった木嶋さんを見上げてみたが、特に思い詰めているような表情はしていないし、何か思い当たることは無さそうな感じだった。
教育係として木嶋さんが何を言われるのか気になった私は、つい課長へ声を掛けた。
「すみません、私も教育係として同行してもよろしいでしょうか」
課長の辛辣な目が木嶋さんから私に移動し、少し緩む。
「……あ、あぁ。別に構わないが」
含みのある課長の言い方に気になりながらも、私は木嶋さんに同行することにした。