1秒読書 3秒後に違う世界【超短編集】
今日もあの人の唇が触れる

 あの人の唇が触れる。毎朝毎晩私に唇を押し付けて来る。
 あの人の肌が触れるたびに、私はドキドキするのだ。
 今日は、彼の体を押し付けて来るなんて、私はどうしたらいいのだろうか?


 ☆☆☆☆
 これは、男女が愛しあう一場面だろうか?
 ラブラブな恋人? 同棲カップルなのだろうか? 新婚さん?
 これは性的描写マークが必要な話なのか?



 ☆☆☆☆
 これは、タオルの気持ちだ。所有者は男性で、いつも顔を拭くときに唇を押し付けて来る。今日は、体を拭くためにタオルを使用したらしい。物に心があったら、
きっとこんな気持ちになるのではないだろうか?
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