。。折れた羽根、虹の架け橋。。③
「あげはに子どもが出来て龍の子どもだって思ったけど、別の人の子供だって知った。
だけどとても幸せそうで、それ以上何も言えなかった。
数年たって、私は龍に助けられて出会った。
その時の龍がとても切なげで、あげはに子どもが生まれた直後だったし、


まだ、あげはを想ってると思いつつも、私は龍に想いを口にした。」





今があるのは運命か…………。
必然か。





私はあげはの代わりでもいい。



いつか、本当に好きになってくれたら、と。





恋い焦がれていたの。





龍と交際して、ぎこちないけど少しづつ前に進んで行きたいと………
私は、育児が一段落したあげはに。
純白ちゃんが少し大きくなった。



5年の年月に……………
久しぶりに会った。





「あげは、私ね。
今、好きな人が居て、付き合ってる。
芹山龍って人」




あげはは、驚いた顔なんてしてなかった。
まるで、知っていた様に。
「うん、それで?」



あっけらかんと、そう言われて……
少しムッ、とした。


「あのね!
龍はあげはをずっと好きだった………その気持ち忘れないでいてあげて。
私はあげはの代わりだから。
あげはの想いを断ち切れない代わりなんだ、と思う。
まだ、あの日のまま、龍の瞳はずっとあげはが映ってるから」



私は正しいことを言った。


だけどどこか悲しい………。









「そんな訳ないよ。
龍は、そんな人じゃないよ。
誰かを代わりに付き合ったりなんかしない。
明日咲………しばらく会うのを辞めましょう。


その瞬間が来たら、また会いましょう。
連絡待ってるわ」





"誰かを代わりに付き合ったりなんかしない"………







私だってそう思いたい。



私達は、この日………


サヨナラした。






時が来る時…………また連絡する、と

約束して………。











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