【完】狂犬は欲望中毒。






スッと両手を頬の辺りまであげる。


僕は無罪です。



「左和季が手を出さないなんてことあるの?
 ぜっっったい嘘」


おい美喜矢、お前失礼だな。


別にいいが。



「確かに覆い被さっちまったが、」


「お、覆い被さる……!?」

「もー、いちいち反応しないでよ松茂さん。
 てか、どうせ相手はあの女でしょ?
 なんでもっと迫らなかったの?左和季ってば普段はガツガツいくくせに意外と意気地無し?本番に弱いタイプ?」


「まあもっといっても俺的には良かったんだが」



松茂さん以上に、小羽がピュアすぎるんだよなー……。


あいつあの状況で触れたら、多分死んじまう。




「小羽は、マンボウ並にデリケートなんだろうよ。」


「まっ、マンボウって、あの海のマンボウか?」


「ねぇ、その例え僕嫌なんだけど。」




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