【完】狂犬は欲望中毒。




可愛すぎてからかいたくなる。


たらこスパゲティを食べてる姿まで可愛いから、ずっと見ていたくなる。


なんなんだこの感情は。


小羽からは片時も目を離してはいけない気がする。



「あっ、あげないよ!?」


ジッと小羽を見つめる視線にコイツは何を勘違いしたのか、持った皿を俺から遠ざける。



「いや、いらねーよ。自分のあるし。
 お前どんだけ俺のこと食い意地張ってる奴だと思ってんだよ」


「左和季君ってば嫌がらせで私の分まで食べちゃいそうなんだもん」


「俺はむしろお前を喰いたいんだが」


「……」


「冗談だろ」


「……」


「だから冗談だっつーの。」


身の危険を感じたのか、少しだけ俺から距離を取ったような気がするが。
後で逆に追い詰めようと思った。



逃げられると追いかけたくなる性分でな。


逆効果だ。



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