【完】狂犬は欲望中毒。





それにしても、コンビニから出てきた時から思ってたけど
今日は大通りの方からバイクのエンジン音がひっきりなしに聞こえてくる。



車の通りが少ない場所を選んで歩いているせいか、向こうから聞こえてくるバイクの音に余計に反応しちゃう。



「今日……バイク、多いね」


「あぁ?……まあな、そろそろ集会あるみたいだしな。」


「しゅ、集会って、あの……?」


瞑静の人達と揉めてたの見て、正直集会には良いイメージないんだよなぁ……。


あの時私のためにしてくれたって分かってはいるんだけど……。

左和季君には無理してほしくない。



左和季君が怪我でもしたら、心臓いくつあっても足りないよ。



「左和季君、出るの?」


「まあな。……つか、今回はいつもと違って女側も出るみたいだしな」


「お、おんな?……オンナって、女の人のこと?」


「あぁ。最近増えてきたらしくてな、状況把握の為に集まるんだとよ。……面倒だ」


「……」




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