【完】狂犬は欲望中毒。
左和季君狙う子だって現れるかもだし。
それなら行かないで後悔するより、行って後悔した方がまだマシだよ。
「よし決めた、私行く」
「勝手に決めんな。あんなところにお前を連れていったら、狼の群れにハムスター放り込む様なもんだろ」
「だ、だめ?」
首を傾げながらジッと左和季君を見つめる。
本当は女の武器なんて使いたくないけど
左和季君が私に弱いこと知ってるし、それに左和季君を取られるくらいならこれくらい朝飯前。
「は?お前可愛すぎだろ」
「ねぇ、いいでしょ?」
「……」
「さーわーきーくん!!」
「……はぁ、なに言っても聞かなさそうだ。」
左和季君のため息で耳が痛い。
「お前絶対に俺から離れんなよ」
「うん」
「あと俺以外見るな」
「……うん?」
「少しでもよそ見してみろ、その場にいる全員の前で後悔処刑だ」
「え?」
「さーて、罰は何にするか考えておかねーとな?」