【完】狂犬は欲望中毒。
「美喜矢君こんばんは」
「あんたみたいな奴が来るような場所じゃないでしょ。さっさと帰りなよ」
「えっ、もしかして心配してくれてる?ありがとう~!!」
「おい左和季。この人頭の中もしかしてハッピーセット?
なんで俺があんたの心配しなくちゃいけないわけ?」
「つか小羽、なに美喜矢の隣に立ってんだよ。
お前は俺の隣だろうが」
「……なにこいつら、めんどくっさ」
私の腕を掴んで、左和季君は自分の隣に移動させる。
左和季君の背中に隠れていたせいか
目の前には見慣れない大勢の不良がジロジロと私を見てる。
「おい、あんな小さい奴がバイクなんか乗れんのか……?」
「いや、あの女はどう見ても違うだろ。多分どのチームにも属してないし、レディースとは関係ないはず」
「てかあの子、左和季さんの女じゃなかったっけ?この前一緒にバイクに乗ってるとこ見たぜ」
「まじか!!へぇー、左和季さんああいう子がタイプなんだ、意外だね」