【完】狂犬は欲望中毒。
色とりどりの頭をした人達の注目の的になってる事に、体がカチンコチンと一気に固まってしまう。
女ひとりで男だらけの集団に混ざっていて、正直目立つのは確かなのに。
結局最終的には、みんな左和季君の方を見る。
「左和季さん今日もかっこいいよな~」
「あれで俺達より年下だぜ?オーラが違うよな。
芸能人生で見てるみてぇ」
隣で欠伸している左和季君は、自分の話題にまったく興味がないみたいだけど。
恋人が褒められてることが嬉しくて、なぜかどや顔になっちゃう私。
やっぱり同性から見ても左和季君ってかっこいいんだ。
ニヤニヤしながら、身長の高い左和季君を見上げると。
タイミング良く目が合って、ドキッと心臓が鳴る。
……かっこいい。
というか、左和季君。
外なのに、なんだか色気だだ漏れなんだけど……。
バイクの明かりで顔はよく見えるけど、夜のせいかな。
左和季君に纏わりつく影が色気を誘う。