【完】狂犬は欲望中毒。
左和季君が私のこと心配してくれるのは嬉しいけど。
離れるなんて私だって嫌だ。
いくら左和季君がその選択肢を選んでたとしても、私は左和季君から離れないよ。
絶対に。
「左和季君、私のこと好き?」
「はぁ?なに急に」
「いいから教えて!」
「好きに決まってんだろ」
「じゃあいいじゃん」
「……」
「それだけで、いいの。後はなんにもいらない」
私には左和季君だけでいいって、心の底から思う。
強気で言ったけど、ちょっと照れちゃって。
熱くなる顔を隠すように景色を見ると。
「なぁ」
「……」
「キスしていいか」
「……っ」
いつも勝手にするくせに。
どうして今さら、そんなこと聞いてくるの……。
恥ずかしくて、また体温が上がる。
辺りを見渡して、人がいないことを確認してからゆっくりと頷くと。
左和季君が奪うようなキスをしてきた。