【完】狂犬は欲望中毒。
恥じらいを隠そうと、俺の肩を軽く叩いてくる小羽。
そういえばと思い出しソファから立ち上がると、朝に買っておいたパンとお茶が入ってるペットボトルを小羽に渡す。
「急に誘ったもんな。朝……いやもう昼か、どうせ何も食べてないんだろ?食え」
「えっ、いいの?左和季君ありがとう」
腹空かせてたのか、飛びつく様にパンを食べる小羽。
ジッと小羽の顔を見ていると、俺の視線に気づいた瞬間から食べづらくなったのか、噛むスピードがゆっくりになる。
「あの、見られると食べづらい……です。
もしかして私の顔に何かついてる?」
「いや、パクパクと金魚みてーだなって。」
「き、金魚!?そこは可愛く小動物、リスとかハムスターに例えるんじゃないの??」
「金魚も可愛いだろ、知らんけど」
「知らんけどって言った!それ絶対可愛くないやつじゃん……!」
怒ったのかそっぽ向きながら食べ始める小羽。
可愛くてついついからかっちまう。
好きな子いじめる小学生か、俺は。