【完】狂犬は欲望中毒。
しばらく考えても考えても分からない私のマヌケ面に、美喜矢さんが「もういいよ、お前らの関係なんて僕どうでもいいし」と冷たく言われその後は予想通り放置されてしまった。
話しかけてもっと距離を縮めたいけど
こちらを一回も見ずにソファに座って漫画を読み始める美喜矢さんに、何だか『話しかけないで』って牽制されているみたい。
仕方なくジッと座っているフカフカのソファは、沈黙によって何だか居心地が悪かった。
・
「ありがとうございましたー!」
次の日。
バイトのおかげでコンテナに行かなくて済むことに、深くため息を吐いちゃうほど安心している自分がいる。
左和季君のいないコンテナの中は最悪だ。
美喜矢さんとなに喋っていいか分かんないし。
松茂さんは優しいけど
やっぱりまだ私のこと警戒してる様に見える。
結論、左和季君の仲間と仲良くなれる気がしない。