ねえ、気づいてよ……





「......ね!......ずね!」


怜......?


「涼音!」


目を開けると、今にも泣き出しそうな顔をした怜がいた。


「れい......?」


「涼音、体調は?どっか痛くないか?」


まだ、ぼんやりする意識の中、聞かれる。


「大丈夫だよ。......痛!」


寝かされたベッドから降りようとしたら、足に激痛が走った。


「足、たぶん、捻挫。今日の帰りに病院な」


「うん」


「よかった......っ」


頷いたと同時に、怜に抱きしめられる。


「涼音になんかあったら、俺......っ」


こんな怜、初めて見たかも。


「あっ、あの子は?」


「無事、お母さんのとこに届けたよ。あとで涼音にもお礼いいたいって」


「そっか。聞かせて?私、どうなってたのか」
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