ねえ、気づいてよ……
「私も、怜が......、好き」


「え、朝陽が好きなんじゃ......」


そりゃ、戸惑うよね。


「あの、えっと......」


上手く言葉が出てこない。


「じゃあ、俺から、もう一個話していいか?」


「うん」


今は、冷静に聞ける。


「涼音、何キロ痩せた?」


予想外。


まさか、そんなこと聞かれるなんて。


「5キロほど......」


「やっぱり。なんで?」


言えない。


怜の彼女さん疑惑で悩んで、朝陽くんに対して申し訳なくて、ご飯まともに食べられなかったなんて。


「......ちょっと、悩み事が」


「この後に及んで、まだ隠し事?」


う、怖い......。


「怜の、こと、忘れなきゃいけないって思ったら、ご飯、食べれなくて......。

ずっと、怜のこと、忘れられなくて、朝陽くんに申し訳なくて......」
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