ねえ、気づいてよ……
「涼音、別れて」
冷たく言い放った怜。
私には、今まで向けたことの無い冷たい目をしている。
「どうして......?」
私、もう涙声。
「愛香と付き合うんだ。お前みたいにめんどくさくもないし、可愛いし」
やだ、行かないで。
実は、めんどうって思ってたの......?
絶対に怒らないって、嫌いにならないって言ったのに......。
全部、私を気遣って言ってくれてたの......?
「れい......」
「じゃ、明日からは、またただの幼なじみな」
やだ、行かないで。
れい。
怜......。