ねえ、気づいてよ……
「そう。じゃあ、話した結果は、怜くんから聞くね」


「はい」


愛香さんは、わかってる。


私が考えてること。


雰囲気で伝わってくるその感じが、また私の劣等感を増幅させる。


怜にふさわしいのは私じゃないって、本気で思ってしまう。


怜に私は、似合わない。


もっと、美人で大人で、私みたいにすぐに落ち込んだりしない人。


そんな人が、怜の隣にいるべきなんだよ。


私が、諦めることになったって。


「おーい、涼音ちゃん?」


「あっ。ごめんなさい」


「ふふっ。いいのよ。じゃあ、もう暗いし、私は怜の家に泊まるよう親に言われてるから、一緒に帰りましょう?」


「はい」


短い距離だったこともあり、愛香さんとの間に会話はほとんどなかった。


「あっ......」
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