ねえ、気づいてよ……
電話の鳴り響く音がする。


あの部活からさらに1週間。


今日は、怜の誕生日なのに......。


こんな状態なのにプレゼントを買ってしまってる私は、絶対にバカ。


机の上に置かれたプレゼントは虚しくなるだけだった。


コール音が3コール目に達した時、着信拒否をタップしてしまった。


「あっ」


やっちゃった。


元々、無視してるのはバレてると思うけど......。


その時、ものすごい勢いで階段を駆け上がる音がした。


「涼音っ!」


「えっ、れいっ!」


突然現れた怜は、大きく目を見開いてる。


なんで、いるの?


てか、なんでそんな当たり前のように家にいるの?


「無事で、よかった......」


「え、なんで......」


私、なんかあったっけ。
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