ねえ、気づいてよ……
「怜、1回家戻るね!」


ヘアアレンジ用の道具、なんにも持ってこなかった!


「ああ」


家に戻って、髪を緩く巻いてポニーテールにする。


シュシュをつければ、完成。


よし!


昨日とは違う、スニーカーを履いてもう1回家を出た。


「おお、気合十分だな」


怜も準備が終わってて、ソファに座ってた。


「へへっ。行こ!」


笑って2人で家を出ると、電車まで歩いた。


駅が近くなると人も増えてくる。


「いつもより多いな、大丈夫か?」


人酔いの心配、してくれてる。


「うん。平気」


今日は、体調がいい。


「多分、立ちっぱなしになるから、気をつけろよ」


「うん。ありがと」


2人で電車に乗り込むと、座るところがなかった。


「涼音」


ドア付近に捕まっていたら、怜に呼ばれる。
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