ねえ、気づいてよ……
「水道、そのつもりで行かせたわけじゃないのに......」


「あ......。すみません......」


どうしよう、怒らせちゃった......?


不安になって、愛先輩を見上げると我に返ったようですぐに黒いオーラは消え去った。


「......ごめん、忘れて?怜くんのパーカー、嫉妬しちゃって......」


「はい......」


愛先輩の目を見たら、笑ってなくて少し怖かった。


しばらく部活にいると、とんでもないことにきづいた。


このパーカー、怜の匂いがするから動くたび、それを意識してしまう。


怜にぎゅってされた時みたいな。


できるだけ意識しないようにしてたけど、心臓がずっとうるさかった。
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