ねえ、気づいてよ……
〜怜side〜


今日は、涼音が休みらしい。


昨日一緒に帰ろうと送ったLINEは、既読にもなってない。


前は、休みの時に連絡が来たのに、今日は、来てなかった。


涼音のいない一日は、どこか味気なくてものたりない。


その日の学校の帰り、俺はコンビニに寄ってゼリーと涼音が好きなココアを買ってお見舞いに行った。


「あら、怜くん」


いつもより早い時間にいる涼音のお母さんに家にあげてもらった。


「じゃあ、私、ちょっと出かけてくるわね」


それだけ言って、涼音のお母さんは、家を出ていった。


涼音の部屋へ行って、ノックをするとドアが開いた。


「あ......」


ガンッ!


大きな音をたてて、涼音はドアを閉めた。


「は......」


何が起こったのか、本気で理解できなかった。
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