ねえ、気づいてよ……
「そんなわけないでしょ......。もしそうだったらこんなに苦労してない」


「ほんと、鈍いねぇ」


なーに、言ってるの......。


怜が好き。


自覚したのは、いつだっけ。


ずっと前だった気がするけど、つい最近な気もする。


いつまでも幼なじみを貫いてるのは、怜は私のことを幼なじみとしか見てないから。


脈なんてないのが分かりきってるから。


だから、私は一生幼なじみで怜の近くにいたい。


この想いが本人に届くことなんてない。


届けるつもりもないんだ......。
< 7 / 272 >

この作品をシェア

pagetop